拈華微笑2015(5):考えつづけること

カテゴリー: 『雲母』について |投稿日: 2015年8月25日

金子典正(教員)

 お元気ですか? まだまだきびしい残暑が続きますね。体調にはくれぐれも気をつけてください。
 さて、今回の私の拈華微笑は、毎年『雲母』9・10月合併号に掲載している「考え続けること」です。この記事はスクーリング以外でなかなか皆さんとお会いできない私からのメッセージです。

 そもそも研究というものは孤独な作業です。なので、ときどきやめたくなる、くじけてしまう、長く調べものを続けても答えがまったく見つからない。もういい! 研究なんて嫌だ! と思い始めると、私はよくふて寝をします。
 しかし不思議なことに、本気で研究を止めようと思ったことは一度もありません。どんなに忙しくても、しんどくても、心のどこかで必ず何かを考えながら日々を過ごしています。今ではそんな生活が当たり前になりました。自分の研究に少しでも刺激になることに出会うと、とても嬉しくワクワク楽しく感じます。
 といっても、いいことばかりが続かないのは最初に述べたとおり。先行研究をかきあつめ、論点を絞り、答えを必死に探し出す日々が続きます。しかし見つからない。もがきつづけます。そのため論点や方法論を変えることもよくあります。
 さてさて、ここまで読んで何かを感じてくれた方は、きっと12月に卒業成果物の提出を目指している人だと思います。2回目の面接授業が目前に迫り、その約一ヶ月半後には最後のレポート③の提出が待っています。順調に進んでいる人もいれば、まだ上手くまとまらない人もいるでしょう。不安に感じている人も多いと思います。
 ただ、私のこれまでの経験からすると、粘り強く考えつづけていると、アイディアが浮かび、止まっていた筆が進みはじめる瞬間は必ずやってきます。いつも気にかけ、考えつづけていると、その瞬間は必ずやってきます。
 卒業研究に取り組んでいる皆さん、提出日まで辛い日々が続くかも知れませんが、何とか乗り切って欲しい。この思いに尽きます。粘り強く考えつづけ、良い論文が仕上がることを心から願っています。

 以上です。皆さんのことを応援しています。がんばれ!


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