工芸(陶磁、ガラス、漆工、木工、竹工、染織、人形、金工)、工業デザイン、グラフィック・デザインを収蔵する、国内最大級の総数約2840点(平成21年3月31日現在)を収蔵。近代から現代に至る工芸の様相を総合的に鑑賞できる貴重な場所。建物は旧近衛師団司令部として明治末に建設され、重要文化財となっている。
国立西洋美術館は、松方幸次郎(1865‐1950)が戦前にヨーロッパで購入した、印象派を中心とした松方コレクションを保存、公開するために設立された西洋美術専門美術館。特別展と同時に、設立以来購入されている、ルネサンスから近現代までの西洋美術作品と松方コレクションを常設展示。大規模な特別展を鑑賞する際には、常設展もぜひ時間を取ってじっくり見学してほしい。
浮世絵専門の私設美術館。昭和初期から半世紀以上にわたり時代ごとの優品が収集され、テーマごとに展観されている。東博と並び、都内で常に浮世絵を見られる場として貴重。最新の研究成果を踏まえた特別展は話題になることも多く、ゆっくり展観できる和室展示も見所。
東洋陶磁器専門の私設美術館。所蔵する日本、中国、朝鮮の陶磁器の優品がテーマごとに展示されている。陶磁器を扱う美術館には東博、出光美術館、根津美術館など他にもあるが、陶磁器のみを収集し、常に展観している点で貴重。東急Bunkamuraにも近い。渋谷に行ったら一度は足を伸ばしてほしい。
横浜で活躍した生糸貿易商である原富太郎(号・三溪1868年-1939年)が築いた横浜本牧にある日本庭園。自宅のある内苑とそれ以外の外苑からなる。三溪は多くの貴重な古建築を移築し、明治39年(1906)年、外苑部分を一般に公開。明治末から大正初期、ここで三溪が支援していた今村紫紅、安田靫彦ら若手の芸術家たちを集め、古美術の名品を鑑賞させたことも特筆される。戦後遺族から横浜市に譲られ整備された。