金子典正(芸術学コース教員)
そもそも研究というものは孤独な作業です。なので、ときどきやめたくなる、くじけてしまう、長く調べものを続けてもいっこうに答えが見つからない、いいことなんて何もない。もういい。もういやだ! そうなってくると、私はよくふて寝をします。
小林留美(芸術学コース教員)
“辞書によると、「美学」とは美の本質や構造を解明する学問である”。 “辞書によると、「イメージ」は、心の中に思い浮かべる像、心象、姿、形象、とある”。 学部共通専門教育科目「美学概論」で提出されるレポートを読んでいると、その最初の方でこのような一節を目にすることがよくあります。
三上美和(芸術学コース教員)
皆さんこんにちは。暑い夏も始まり、週末ごとにスクーリングにテキスト科目にと忙しくされている頃でしょうか。春からの学習計画通りの方もいればそうでない方もいらっしゃるでしょう。お恥ずかしい話ですが、私はまさに後者で予定通りにことが進んだことは滅多にありません。子供の頃から根気がなく、さらに運動神経も乏しかったため運動会は本当に辛く雨天中止を毎年願っていました(一度もそうなりませんでしたが)。
加藤志織(芸術学コース教員)
「美術史」とはなにか? 自明と思われるこの問いに、みなさんはどのように答えられるでしょうか。おそらく一般的には、美術史とは文字通り美術の歴史を意味し、ある特定の地域で制作されたさまざまな美術作品をなんらかの関係性のもとに分類・整理して時代順に並べたもの、と考えられているのではないでしょうか。じつはわたしも恥ずかしいことに、大学に入るまでは、美術史を天才が生み出した過去の名品をただ時間軸上に置いていく骨董趣味で退屈な学問だと考えていました。
水野千依(芸術学コース教員)
そよ吹く風が心地よい新緑の季節、みなさん、いかがおすごしでしょうか。 新入生は、ガイダンスと履修計画を終えて、ようやくテキストと格闘しはじめる頃でしょうか。在学生のかたも、今年こそはと、心新たに課題に取り組んでおられることと思います。学習のペースをつかむまでは誰しも大変ですが、自分なりの環境と時間をつくって、無理のない形で進めていきましょう。
梅原賢一郎(芸術学コース教員)
今年度から『雲母』の芸術学コースのページを一新することにした。 添削や講評をしながら、レポート用紙の上に刻された文字から、これを書いたのはどのような人なのだろうかと、文字を越えて思いをはせるときがある。たとえワープロで書かれたものであっても、きっと、文字がたんなる記号ではなく、血肉といえばいいのか、なにほどかの肉体性を帯びたものとして、目の前に現れているのであろう。そのとき、直に接する機会がどうしても少ない通信教育部ではあるが、遠くして当人と出会っているような気がする。教員の書くものだってそうであろう。そこで、たんなるインフォメーションやアナウンスではなく、自由に書き綴るコラムのようなコーナーを設けることにしたのである。