こんにちは、芸術学コースの金子です。今回はわたしが専門とする仏像のお話をしたいと思います。

田島恵美子(芸術学コース教員)

造形の本 ※筆写所有の造形に関する本、左は以前の通信教育部テキストです。右はおもしろかったので参考までに。

 7月に入り夏の到来を実感する今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今回は、通信教育課程の補助教材『雲母』6,7月号コラムで簡単にご紹介した作品の見方に関連して、「よく見る」ということについて述べてみたいと思います。コラムでは、まずは自由に見ること、その上で内容と造形、2つの観点から見ることについて述べましたが、特に造形に着目した見方について、以前の『雲母』コラム(2021年2月号)で少し具体的に書いておりましたので、少し手を加えたものを改めて掲載いたします。

近所の落葉

【fig. 1】近所の落葉

佐藤真理恵(芸術学コース教員)

 こんにちは。芸術学コースの佐藤です。早いもので、今年も残すところ僅かとなりました。知らぬ間に、京都の紅葉はとうに盛りを過ぎてしまいました。キャンパスのある瓜生山も、くすんだ暖色系に変わり、年代物の綴織のごとき風情を醸しています。

大橋利光(芸術学コース教員)

みなさん、こんにちは。このところ、一気に涼しくなってきましたが、お元気にお過ごしでしょうか。 ところで先日、芸術学コースの先生方で集まって話し合いをした際に、「どうすればテキスト科目にしっかり取り組んでもらえるだろうか」という話題になりました。

拈華微笑 2021 (1):旅の思い出・西安

カテゴリー: コースサイト記事 |投稿日:2021年2月7日

金子典正(芸術学コース教員)

  白日何短短   百年苦易満

 唐代の詩人、李白は「短歌行」の冒頭で「白日は何と短いのだろう、百年もあっという間に満ちてしまう」と詠っています。「人生は短い、人生を楽しもう!」という意味ですが、コロナ禍のなか、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

田島恵美子(芸術学コース教員)

 芸術学コースのみなさま、2021年となりました。いつもとは異なるお正月を迎えた方も多いのではないでしょうか。もうしばらく不自由な状態が続きそうですが、今できることに目を向けて、少しでも有意義に過ごしましょう。  例えば、家で過ごす時間で、お手持ちの画集やインターネットを利用した作品鑑賞はいかがでしょうか。特に解像度の高い図版は拡大してみることで細部の描写まで確認できる点において有用です。今回は、このような鑑賞に適した、細緻な描写を特徴とする17世紀オランダ・北方の静物画を2点、ご紹介したいと思います。

コルネーリス・デ・ヘーム 《朝食図》 1660-69年頃 油彩・オーク板 34×41.5㎝ ウィーン美術史美術館 ( https://www.khm.at/objektdb/detail/895/?offset=1&lv=list )

コルネーリス・デ・ヘーム 《朝食図》1660-69年頃 油彩・オーク板 34×41.5㎝ ウィーン美術史美術館https://www.khm.at/objektdb/detail/895/?offset=1&lv=list

 この目にも鮮やかな作品は、日中にとる軽い食事を描いたもので、食卓の静物画あるいは朝食の静物画とよばれます※1。17世紀のオランダでは、多くの食卓画が絵画市場で売られ、家庭の控えの間や応接室、食堂や台所に飾られていました※2

大橋利光(芸術学コース教員)

みなさん、お元気でしょうか。いつまでも暑い暑いと思っていたら、あっという間に秋まっただ中です。芸術の秋、読書の秋、学問の秋をそれぞれに楽しんでおられることと思います。

佐藤真理恵(芸術学コース教員)

墓碑彫刻(前350-325年頃)、ケラメイコス出土、アテネ、国立考古学博物館蔵

墓碑彫刻(前350-325年頃)、ケラメイコス出土、アテネ、国立考古学博物館蔵

かすかに秋の虫の音が聞こえてきたとはいえ、いまだ残暑厳しいみぎり、皆様いかがお過ごしでしょうか。 長引く悪疫蔓延により、この夏は各地の祭や行事が軒並み中止となりましたね。ここ京都でも静かな夏でした。また、皆さんやお身内のなかにはお盆でも帰省を見送った方が多かったことと思います。このように、親しい人にも逢えない状況が長らく続いています。 この状況下、人との接触を避けつつコミュニケーションをとる手段として、テレビ電話、リモート会議やリモート飲み会、オンライン授業などが活用されてきました。これらのツールを使ってみると、どんなに離れていようと、実際の対面に遜色ないほどの臨場感を味わうことができるため、働き方・人付き合い・学び方の可能性が格段に拡がったのは確かです。しかし、同時に、従来型の「対面」の意義もまた浮き彫りになってきたように思われます。

三上美和(教員)

今年2月20日、気づいたらもう葉桜でした。

今年2月20日、気づいたらもう葉桜でした。

みなさん、こんにちは。芸術学コースの三上です。新型コロナウィルスが猛威を振るい、日々深刻さを増すなか、どのようにお過ごしでしょうか。体調を崩した方、御家族の方がおられましたら、一日も早く回復されるようお祈り申し上げます。日常風景が一変する一方、例年通り季節がめぐり、日増しに緑の濃くなるのを目にすることで、ひととき救われるような気持ちになります。

佐藤真理恵(教員)

遠矢射るアポロン、ニオビッドの画家作画のクラテル(部分)、前475-425年頃、パリ、ルーヴル美術館蔵

遠矢射るアポロン、ニオビッドの画家作画のクラテル(部分)、前475-425年頃、パリ、ルーヴル美術館蔵

 早いもので、七草粥を口にしてからもうひと月以上が経つ。このところ世間は新型コロナウィルスの話題一色であり、さながら「唐土の鳥」襲来の様相。  これまでにも人類は、ペスト、マラリアやコレラなど感染症の大規模な流行に遭遇し、そのたびに程度の差はあれ政変や社会の混乱が生じてきた。そしてまた、それら疫病を題材とした芸術作品もまた生まれてきた。  有名な例として、ルネサンス期にボッカッチョが草した『デカメロン(十日物語)』(1349‐1353年)は、ペストから逃れて郊外に籠ったフィレンツェの男女10名が10日間毎日各人一話ずつ披露した物語集という体裁をとっている。  いっぽう、美術に目を向けてみると、疫病はしばしば降りそそぐ矢として表象されてきた。あるいは、矢に射抜かれてもなお生きた聖セバスティアヌスはまた、ペスト除け聖人として信仰されたという。