杉崎貴英(本学講師)
こんばんは。芸術学コース講師の杉崎です。さっき、Web上にこんな話題が目にとまりました。
松本直子氏(岡山大学大学院准教授)による講演「ジェンダー考古学」があったそうで、「縄文時代は、男女の権力の差が小さい社会だった」といった内容が論じられたとか。また記事によれば、松本氏曰く、
杉崎貴英(本学講師)
こんばんは。芸術学コースの杉崎です。
中野志保(本学講師)
今回は、天台宗延暦寺の基礎を築いた慈覚大師円仁(794-864)の生涯とその活動を追った展覧会を紹介します。
「慈覚大師 円仁とその名宝」展 http://www.shiga-kinbi.jp/exhibition/exhibition_now.html 滋賀県立近代美術館 期間:2007年8月11日(土)〜9月24日(月・祝) 開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで) 休館日:毎週月曜日 (ただし9月24日(月・休)は開館)
杉崎貴英(本学講師)
ちょうど一年前に出た本です。お読みになった方、いらっしゃいますか? 著者の田中さんの御専門は中世の説話文学。道成寺縁起絵巻を論じた章のある『〈悪女〉論』、それと好一対のテーマによる『聖なる女』、中世の宗教世界と想像力が照らし出される『外法と愛法の中世』、猫好きにはたまらない『鈴の音が聞こえる─猫の古典文学誌─』など、私の本棚にも何冊か並んでいます。並行して、古典の楽しみを一般向けに伝えるために、『日本古典への招待』〈ちくま新書〉、『古典がもっと好きになる』〈岩波ジュニア新書〉、などをお書きになっています。
上村博(本学教授)
(『雲母』誌の研究室便りのつづきでもあります。) 先日、地質学の先生に海岸の地層と潮のお話を伺いました。潮の満ち引きは、ご承知のとおり、月の引力や太陽の引力によって生じます。海からずいぶん離れた京都あたりで暮らしていますと、潮の干満にもついつい無頓着になってしまいますが、港町の方はもちろん、海辺の生物にとっては一大事です。とりわけ、海水中からいろんな養分を摂取している魚介類にとっては、潮はそのまま自らの生活の基盤であり、リズムとなっています。そして貝類は、成長の過程で自分の殻を長い時間をかけて形作るのですが、そこに潮の満ち干がはっきりと年輪を刻むように模様として残るそうです。それが成長線と呼ばれるもので、年輪どころか、一回一回の干満が線となって堆積し、貝殻の複雑な模様を織り上げてゆくそうなのです。気の長い話です。
杉崎貴英(本学講師)
高校までの学校教育で、日本の美術のことを教わったのはどんな機会だったでしょう?美術科での鑑賞教育の大切さが見直されてきたのは最近のこと、ほとんどの方々は、日本史の授業だったのではないでしょうか。それはいわゆる「文化史」のさらに一ジャンルでした。受験勉強の頃を思いかえせば、やるべきことは作品名・作者名はもとより、位置づけや評価までが定式化された“重要事項”のインプット。参考書に写真があるのは数点だけ、小さな図版が申し訳程度に載っていて、それも教科書では白黒だったりする。そういえば大きさの説明さえなかったぞ。今から思えば、そんな情報だけで「わかる」ことが求められるとは理不尽な気もするが、期末テストの前なんか、消化不良のまま丸呑みもしたっけ──などと回想する向きは、結構多いのではないでしょうか?
杉崎貴英(本学講師)
2001 年7月刊。本誌12号の文献紹介で佐藤守弘氏が述べられたように、90年代にはこれまでの日本美術史の言説を再検討する研究が相次いだ。例の雪舟展は既に8年前から準備が始まっていたというから、さきに述べたような関係図書の傾向もそうした90年代の動きの所産といえよう。京都にあって京焼の研究に取り組んでこられた著者による本書もまた、こうした状況にリンクするものである。
杉崎貴英(本学講師)
「鉈彫」とは、普通ならば平滑に仕上げるべき表面に、ざっくりとした丸鑿の痕を残した木彫仏像のこと。未完成なのか完成とみるべきか、かつて意見が分かれていたが、説得力ある完成説と東日本での偏在を論じられたのが久野健氏であった(概要は同氏『仏像風土記』〈NHKブックス〉1979年参照)。その論が結実したのが写真家田枝幹宏氏との共著『鉈彫』(六興出版、1976年)である。鉈彫完成論はかくて定説化したのであるが、やがて井上正氏(現・本学教授)により初期木彫仏の年代観と造像思想が再検討されるなかで、鉈彫である理由が改めて問われるに至ったのである。
杉崎貴英(本学講師)
上田市の高台に、戦没画学生の遺した絵を展示する「無言館」がオープンしたのは1997年夏のこと。当時はマスコミがこぞって報道し、著者のいう“無言館フィーバー”の観を呈していたから、御記憶の向きも多いのではないだろうか。 著者は長年、近代日本の夭折画家を追い、彼らの作品を展示する信濃デッサン館を営んできた。戦争体験をもつ洋画家野見山暁治氏とともに始めた「戦没画学生巡礼」の旅が、やがて「無言館」構想に至ったという。本書は、開館5年のあいだに起こった出来事、投げかけられた言辞を通じて、著者が「自分と『無言館』との距離について」足元をみつめなおした手記である。
杉崎貴英(本学講師)
2001年10月刊。すでに源氏物語絵巻、伊藤若冲などを刊行した同シリーズは、原寸大写真を多く含むのが魅力の一つ。本書はとくに、雪舟没後500年の前年という時宜を得た出版である。 まことに今年度(※2001年度)は、雪舟関係の刊行物がひときわ目立っていた。宮島新一『雪舟−旅逸の画家』(青史出版)は前年度刊行であったが、