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…「Lo Gai Saber|愉快な知識」は、京都芸術大学芸術学部通信教育部の「芸術学コース研究室」 が運営しています。芸術学について学ぶ学生の皆さんに向け、学習に役立つ様々な情報を発信しています。

私の仕事場について

カテゴリー: 愉快な知識への誘い美術館・展覧会情報 |投稿日:2019年10月4日

三上美和(教員)

東京国立近代美術館工芸館の外観。

東京国立近代美術館工芸館の外観。

みなさんこんにちは、芸術学コースの三上です。猛暑も過ぎ、ようやく秋風の心地よい季節となりましたが、お変わりございませんか。今回お伝えする内容は、先日、本学のオフィシャルコミュニティで通信教育部の先生方が寄稿されている「ひみつのアトリエ」に寄稿したものです。この原稿を最初に書いたとき、都内は台風15号に見舞われたのですが、その被害は予想をはるかに超え、廃業に追い込まれた農家や畜産家もかなりおられるようです。改めて被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い平穏な日々の到来をお祈り申し上げます。

歴史的建造物の修復

カテゴリー: コースサイト記事 |投稿日:2019年9月1日

加藤志織(教員)  2019年4月15日の夕方(日本時間では16日の未明)、パリの中心にあるノートルダム大聖堂で火災が発生した。この建物がゴシック様式であることを象徴する尖塔は無残にも崩落、身廊を覆う天井の大部分、堂内に設置された貴重な文化財も焼失もしくは大きな損傷を受けた。その原因は現在も特定されてはいないが、皮肉なことに改修工事中に発生した何らかの人為的ミスあるいはトラブルだとみなされている。ユネスコの世界遺産としても有名な聖堂が真っ赤な炎に包まれる衝撃的な映像は瞬時に世界中へとライブ中継あるいは配信され多くの人びとを驚かせると同時に悲しませた。

佐藤真理恵(教員)

京都ギリシアローマ美術館外観

京都ギリシアローマ美術館外観

 日本で、しかも京都で古代ギリシア・ローマの美術作品を鑑賞できることをご存じだろうか。洛北は北山の閑静な住宅街のなかにひっそりと佇む、その名も「京都ギリシアローマ美術館」は、日本で唯一の古代地中海美術コレクションを擁する私設美術館である。ややもすると見落として通り過ぎてしまいそうなほど館が奥まっているうえ、きょうびHPももたず発信される情報が限られていることからも、しばしば隠れ家と称されるこの珍しい美術館について、ここで少し紹介してみたい。

「大嘗祭」雑感

カテゴリー: コースサイト記事愉快な知識への誘い |投稿日:2019年7月20日

梅原賢一郎(教員)  5月1日をもって元号がかわり、10月22日には新天皇の「即位の礼」が、11月14日には「大嘗祭」がとりおこなわれることになっている。皇位の継承を国の内外に示す、国事行為(内閣の助言と承認を必要とする)である「即位の礼」とはちがって、皇室の行事とされる「大嘗祭」は、衆目にさらされることはなく、秘事とされ、行事の真相はなお謎につつまれている。そして(それだからこそ)、おおくの研究者が、あるいは文献に基づいて、あるいはフィールドワークの見地から、抑制的に、ときには、想像たくましく、それぞれの「大嘗祭」論を発表していることはよくしられている。とりわけ、践祚の年の前後には、「論」があまた出版されるであろう。平成天皇のときもそうであった。  いろいろな「論」を読んで、思うところがある。

この秋は正倉院北倉の宝物に注目!

カテゴリー: 美術館・展覧会情報 |投稿日:2019年6月9日

金子 典正(教員)  皆さん、こんにちは。金子です。あっという間に6月となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。今月が終われば一年の半分が終わってしまいます。本当に早いですね。さて、今年は年が明けてから新天皇の御即位を記念して全国各地の寺社仏閣で様々な特別公開が行われていますが、先月の今年の奈良国立博物館の正倉院展の発表にあわせて、東京でも正倉院宝物をみることができる「御即位記念特別展 正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」が東京国立博物館で10月14日(月)~11月24日(日)に開催されることが報道されました。奈良国立博物館と東京国立博物館で正倉院宝物を同時に展示するのは初めてのことで、さらに今回の御即位を記念して、いずれも超有名な宝物が久しぶりにお披露目されます。

池野絢子(教員)

図1:ジーノ・セヴェリーニ《母性》1916年、カンヴァスに油彩、92×65cm、エトルリア美術館、コルトーナ

図1:ジーノ・セヴェリーニ《母性》1916年、カンヴァスに油彩、92×65cm、エトルリア美術館、コルトーナ

 第一次世界大戦の前後から第二次世界大戦が始まるまでの戦間期、ヨーロッパの前衛芸術家たちの多くが、それまでの前衛的な画風を捨てて「古典性」や「伝統」の重要性を説き始める。作家のジャン・コクトーの著作に因んで、一般に「秩序への回帰」と呼ばれるこの傾向は、大戦によって生じた破壊と混乱のなかから、再び秩序を取り戻そうとした芸術上の動きであると理解されている。

「身近なバリアフリー」

カテゴリー: コースサイト記事 |投稿日:2019年3月15日

三上美和(教員)  みなさん、こんにちは。お変わりございませんか。芸術学コースの三上です。寒さの厳しかった2月も終わり、梅がほころび、心地よい風にも春を感じる季節を迎えました。 スクリーンショット 2019-03-15 20.57.22  いきなり私事で恐縮ですが、半年ほど前、足腰に不調を感じて整形外科にかかったところ、あっさり病名がつき「腰痛持ち」になりました。今のところ運動療法と生活改善が有効であり、荷物が1キロ増えるごとに股関節には5倍(つまり5キロ)の負担になると言われ、いつも背負っていた重いリュックを点検。財布などの最低限のものに絞り、それでもなんとなく重量感のあるリュックを乗せるキャリー・バッグを探し、一見すると出張のようなスタイルで外出することになりました。

加藤志織(教員)

ルーヴル美術館展

ルーヴル美術館展

 大阪市立美術館において1月14日まで公開されていたルーヴル美術館展を見てきた。この企画展では、ルーヴル所蔵の肖像芸術に焦点が絞られ、時代も地域もさまざまな絵画・彫刻・装身具が、それらの制作目的ごとに分けて展示されていた。

【芸術学コース】特別講義のお知らせ

カテゴリー: お知らせ |投稿日:2019年1月23日

 

爆心地・長崎の彫刻–被爆聖人像、平和祈念像、母子像

長崎市の爆心地一帯に現存する彫刻群からもうひとつの日本近代彫刻史を捉えようとすること、これが本講義のテーマです。長崎は江戸時代に西洋彫刻の石膏像が輸入された場所であり、戦後には平和公園に《平和祈念像》などの大型彫刻が複数置かれるなど、彫刻と深い関わりを持っています。私はこれまで、戦後日本の彫刻にとって長崎はもっとも重要な場所と位置づけられるのではないか、長崎の彫刻群には人間にとって彫刻とは何かという問いの手がかりがあるのではないかと考え、作品制作と調査研究に取り組んできました。本講義では、そういった少し大きな問いについても、皆さんとともに考える機会になればと思っています。現在、長崎市松山町の爆心地一帯は平和公園となっています。長崎の平和のシンボルでもある北村西望作《平和祈念像》はここに1955年に設置されました。《平和祈念像》のまわりには世界各国から贈られた平和の像が並びます。そして1997年には、北村西望の助手でもあった富永直樹作《母子像》が設置されました。いっぽう、平和公園からほど近い浦上天主堂には、原爆の炸裂によって頭部を失った立像と、反対に首だけになったたくさんの聖人像が保存されています。このような異なる来歴を持つ彫刻であふれた爆心地・長崎は、いったい何を示しているのでしょうか。1980年代後半から90年代にかけて構想されるも実現することはなかった「平和公園再整備計画」や、90年代後半から2000年代前半まで続いた「母子像裁判」などの、これまで十分に光が当たることがなかった資料と併せて検討します。

nagasaki1 北村西望《平和祈念像》(1955年) [撮影:小田原のどか]

講師:小田原のどか 演題:「爆心地・長崎の彫刻–被爆聖人像、平和祈念像、母子像」について 日時:2019年2月2日(土)14:00~16:00 会場:京都造形芸術大学 東京外苑キャンパス 教室は当日の掲示にてご確認ください。

※事前申込不要。参加無料。芸術学コース以外の方・一般の方どなたでもご参加いただけます。

比企貴之(教員)  京都駅から市営バスに乗り、10分足らずでバス停・博物館三十三間堂前に着く。そこでバスを降車すると京都国立博物館、道路を挟んで反対側には蓮華王院三十三間堂がみえる。蓮華王院は、今日、国宝建築として名高く、本学の学生のうちにも「行ったのは一度や二度ではない」という人も少なくなかろう。