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…「Lo Gai Saber|愉快な知識」は、京都芸術大学芸術学部通信教育部の「芸術学コース研究室」 が運営しています。芸術学について学ぶ学生の皆さんに向け、学習に役立つ様々な情報を発信しています。

ボッチョーニの「アトラス」

カテゴリー: KUAブログ, 愉快な知識への誘い |投稿日:2018年9月25日

池野 絢子(教員)

図1:《若き巫女》の複製図版、掲載誌不明

図1:《若き巫女》の複製図版、掲載誌不明

 20世紀を駆け抜けたイタリア未来派のなかで、実践と理論の両面で一際注目すべき活躍をしながら、従軍中の不慮の事故が原因で早逝した芸術家、ウンベルト・ボッチョーニ(1882–1916)。そのボッチョーニが残した貴重な資料がヴェローナ市立図書館で再発見され、2016年にミラノのレアーレ宮殿、およびロヴェレートの近現代美術館で開かれたボッチョーニ回顧展で初めて一般に紹介された。

池野 絢子(教員) 「黄金のアデーレ」(2015年)という映画をご存知でしょうか。グスタフ・クリムトの描いた《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I》(1907年・図1)という絵画をめぐる物語です。金地の上に美しく着飾った女性が豪華で装飾的な技法で描かれた、クリムトの代表作の一つであり、大変魅力的な絵画なのですが、映画は制作経緯の話でも、クリムトの生涯の話でもありません。そこに描かれた女性アデーレと、その作品の所有者をめぐる物語です。

今秋の仏教美術の展覧会情報

カテゴリー: お知らせ, 美術館・展覧会情報 |投稿日:2018年9月10日

金子正典(教員)  みなさん、こんにちは金子です。いかがお過ごしですか。日頃の研究や勉強は大切ですが、やはり息抜きは必要ですよね。そんな皆さんにお役に立てればよいのですが、今回はわたしが専門とする仏教美術の今秋の主な展覧会情報を整理してお伝えします。スクーリングで瓜生山キャンパス、外苑キャンパスを訪れる際には、時間に余裕があれは是非お出かけください。

荒井寛方について

カテゴリー: KUAブログ, お知らせ, 愉快な知識への誘い |投稿日:2018年8月10日

三上美和(教員)  みなさん、こんにちは。例年にない厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。今回は日本画家荒井寛方(1878-1945)について少し述べてみたいと思います。  みなさんは荒井寛方を御存知でしょうか。明治から昭和にかけて活躍した日本画家で、仏教をテーマに独自の作風を築きました。同時代、寛方と同じく日本画団体である日本美術院で活躍した横山大観、下村観山、菱田春草と比べるともうひとつ知名度が高くないようです。

外苑キャンパスにて、芸術環境研究領域の東京ゼミ在学生に在学生に向けた「比較芸術学分野」「文化遺産・伝統芸術分野」の修了生2名による修了生発表会を行います。

卒業後の進路として本学大学院への進学を検討している方も参加可能なイベントです。

大学院での学びの一端をご覧いただける機会です、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

日時:8月4日(土)13:20~14:40(登壇者2名/発表30分×2名/質疑応答約10分×2名) 場所:外苑キャンパス210教室

※予約不要 ※大学院進学の全体説明会ではありません。 ※教員による個別説明はありません。

プラド美術館展

カテゴリー: お知らせ, 美術館・展覧会情報 |投稿日:2018年7月1日

加藤志織(教員)

(国立西洋美術館 正面入口横)

(国立西洋美術館 正面入口横)

 日本とスペインが外交関係を樹立して150周年になることを記念するプラド美術館展—ベラスケスと絵画の栄光—が、上野にある国立西洋美術館で今年の春に開催された。この特別展示の目玉は、副題に示されているようにディエゴ・ベラスケス(1599〜1660)の名作7点である。

拈華微笑2018(1):学びの方法論

カテゴリー: お知らせ |投稿日:2018年7月1日

田島恵美子(教員)  皆さんの中には、働きながら学ばれている方も多いと思います。中には、「社会人になってもまだ勉強しているの。すごいね。」さらに美術や芸術関係の勉強をしていると答えたなら、「勉強してどうするの? 何か資格でも? 」つまり、何の役に立つの? といったニュアンスを含む質問が返ってくる、といった経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

古典という「根」

カテゴリー: お知らせ, 愉快な知識への誘い |投稿日:2018年6月9日

佐藤真理恵(教員)  はじめまして。今回はご挨拶代わりに、私の専門分野である西洋古典学(古代ギリシア)と絡めたお話をしたいと思います。  といっても、西洋古典学では主に古代の文献や史料を扱うため、一見、芸術学とは関係がないと思われるかもしれません。しかし、西洋の芸術にふれるとき、好意的にせよ批判的にせよ、そこに古代ギリシアや古代ローマの影響がみとめられない作品などおよそ皆無といっても過言ではありません。この物言いは、欧米の高等教育において長らく権威として君臨してきた(現在ではそれも黄昏を迎えていますが)古典学の思い上がりでしょうか。

池野絢子(教員)

ロヴェレート近現代美術館、2016年

ロヴェレート近現代美術館、2016年

 余計なもののない広々とした空間に、真っ白な壁。そこに絵画が一枚一枚、同じ高さに、適度な間隔を保って掛けられている。ギャラリーや美術館に通う人ならお馴染みの、いわゆる「ホワイト・キューブ」である。

金子典正(教員)  会期が残りわずかとなりましたが、上野の東京国立博物館では「特別展 仁和寺と御室派のみほとけ」が3月11日(日)まで開催されています。ツイッター「芸術学コースのつぶやき」でも少し書きましたが、今回の展覧会は仁和寺の至宝はもちろんのこと、全国の御室派の寺院のみほとけが大集合しており、大変見ごたえのある内容となっています。とりわけ大阪葛井寺千手観音像、兵庫神呪寺如意輪観音像、福井中山寺馬頭観音像など、秘仏として大切に伝えられてきた数々のみほとけが信じられないほど間近でじっくり拝見できることは大変有難い機会です。こうした充実した展覧会をみるたびに、大切なご本尊の出開帳をお許しくださったお寺さま、展覧会開催に至るまでの学芸員さんたちの苦労がひしひしと伝わってきて、改めてものすごいスケールの展覧会だと感じました。 仁和寺と御室派のみほとけ