佐藤真理恵(教員)
日本で、しかも京都で古代ギリシア・ローマの美術作品を鑑賞できることをご存じだろうか。洛北は北山の閑静な住宅街のなかにひっそりと佇む、その名も「京都ギリシアローマ美術館」は、日本で唯一の古代地中海美術コレクションを擁する私設美術館である。ややもすると見落として通り過ぎてしまいそうなほど館が奥まっているうえ、きょうびHPももたず発信される情報が限られていることからも、しばしば隠れ家と称されるこの珍しい美術館について、ここで少し紹介してみたい。
金子 典正(教員) 皆さん、こんにちは。金子です。あっという間に6月となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。今月が終われば一年の半分が終わってしまいます。本当に早いですね。さて、今年は年が明けてから新天皇の御即位を記念して全国各地の寺社仏閣で様々な特別公開が行われていますが、先月の今年の奈良国立博物館の正倉院展の発表にあわせて、東京でも正倉院宝物をみることができる「御即位記念特別展 正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」が東京国立博物館で10月14日(月)~11月24日(日)に開催されることが報道されました。奈良国立博物館と東京国立博物館で正倉院宝物を同時に展示するのは初めてのことで、さらに今回の御即位を記念して、いずれも超有名な宝物が久しぶりにお披露目されます。
加藤志織(教員)
大阪市立美術館において1月14日まで公開されていたルーヴル美術館展を見てきた。この企画展では、ルーヴル所蔵の肖像芸術に焦点が絞られ、時代も地域もさまざまな絵画・彫刻・装身具が、それらの制作目的ごとに分けて展示されていた。金子正典(教員) みなさん、こんにちは金子です。いかがお過ごしですか。日頃の研究や勉強は大切ですが、やはり息抜きは必要ですよね。そんな皆さんにお役に立てればよいのですが、今回はわたしが専門とする仏教美術の今秋の主な展覧会情報を整理してお伝えします。スクーリングで瓜生山キャンパス、外苑キャンパスを訪れる際には、時間に余裕があれは是非お出かけください。
加藤志織(教員)
世界三大美術館の一つに挙げられることもあるエルミタージュ美術館の貴重なコレクションの一部を展示する企画展が、2017年の春から日本を巡回中です。まず3月中旬の東京を皮切りに、7月からは名古屋の愛知県美術館、そして10月からは兵庫県立美術館に移動して現在公開されている。その大エルミタージュ美術館展について紹介します。
熊倉一紗(教員)
みなさんは、ふだん、レポートの準備や授業の予習・復習のため、もしくは小説などを読むため、本を手に取ることは多いと思います。その場合、たいてい「中身」を読むことに集中し、本そのもののデザインに注目することは、あまりないでしょう。しかし、1冊の本には、私たちの感覚を刺激する魅力がたくさん詰まっています。そのことをあらためて思い起こさせてくれたのが、京都dddギャラリーで開催の「平野甲賀と晶文社展」(会期:9月14日〜10月24日)でした。
京都dddギャラリーは、グラフィックデザインを中心に展覧会を企画・展示している数少ない施設(観覧料は無料!)で、大日本印刷株式会社(DNP)が運営しています。この京都dddギャラリーで先日まで開催していたのが「平野甲賀と晶文社展」でした。平野甲賀という名前は知らなくても、カッサンドルのポスターがあしらわれた沢木耕太郎『深夜特急』の装丁家といえばわかる、という方もいらっしゃるかもしれません。
日本で最初の西洋美術専門の美術館として昭和5年開館。倉敷紡績社長である大原孫三郎が信頼し、支援した洋画家児島虎次郎が現地で収集したコレクションを出発とする。戦前唯一の西洋美術館として大きな役割を果たした。現在は工芸、現代美術まで幅広く収集、展観している。倉敷を訪れたらぜひ見学してほしい。久しぶりに同館HPを覗くと「まだまだすごいぞ大原美術館!」という劇画調の画面で驚く。老舗にもかかわらず地道かつ過激に攻め続ける姿勢はすばらしい。
奈良国立博物館では、主として日本の仏教に関する美術工芸品を展示。なら仏像館(本館)の名品展「珠玉の仏たち」では、飛鳥時代から鎌倉時代に至る仏像を中心に日本彫刻と中国の諸作品を幅広く紹介。西新館の名品展「珠玉の仏教美術」では、絵画・書跡・考古・工芸のジャンル別に展示。また随時特集展示なども開催されている。貴重な仏教美術が幅広く展示されており、仏教美術史を実地で学べる貴重な場所となっている。