文献案内:菅谷明子『メディア・リテラシー──世界の現場から』岩波新書、2000年

カテゴリー: 過去サイトの記事 |投稿日: 2003年12月19日

佐藤守弘(本学講師)

〈リテラシー〉という言葉は、「読み書き能力」を意味する。したがって〈メディア・リテラシー〉とは、メディアを読み解く能力のことである。印刷メディア、テレビ、インターネット。私たちは現在、とてつもない量の情報の洪水に曝されている。欧米の教育現場では、それらを批判的に解読する能力を身につけさせるプログラムがさまざまに行われている。ジャーナリストである著者は、それらの現場における情況、あるいは問題をレポートする。これは、美術史/芸術学が培ってきた、視覚的なものを解読する能力の涵養とは、決して無関係ではないはずだ。

*記事初出:『季報芸術学』No.15(2001年12月発行)


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