『雲母(きらら)』は本学通信教育部の補助教材です。その記事の一部を転載して紹介しています。

…『雲母』では、シラバス訂正、スクーリングや講演会など、学生の皆さんにとって大切な情報や、教員の近況についてお知らせしています。皆さんの御自宅にも送られていますが、ウェブサテライトの「京都芸術大学通信教育部サイバーキャンパス|デジタルキララ」(要ID・パスワード)で閲覧できますので、一度は目を通しておきましょう。
…また『雲母』では「今月の一冊」や「拈華微笑」など共通のテーマを毎年度設け、リレー連載を行っています。教員たちがそれぞれの専門から興味深い記事を寄せています。ぜひ皆さんの学習の一助としてください。なお、「過去サイトの記事」も大いに参考になりますので、あわせてご活用ください。

田島恵美子(芸術学コース教員)

造形の本 ※筆写所有の造形に関する本、左は以前の通信教育部テキストです。右はおもしろかったので参考までに。

 7月に入り夏の到来を実感する今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今回は、通信教育課程の補助教材『雲母』6,7月号コラムで簡単にご紹介した作品の見方に関連して、「よく見る」ということについて述べてみたいと思います。コラムでは、まずは自由に見ること、その上で内容と造形、2つの観点から見ることについて述べましたが、特に造形に着目した見方について、以前の『雲母』コラム(2021年2月号)で少し具体的に書いておりましたので、少し手を加えたものを改めて掲載いたします。

拈華微笑 2021 (3):近況報告

カテゴリー: 『雲母』について |投稿日:2021年7月8日

三上美和(芸術学コース教員) 近況報告

 皆さん、こんにちは。新学期も始まりましたが、いかがお過ごしでしょうか。外苑キャンパス周辺も新緑のまぶしい季節を迎えています。写真は4月後半の外苑東通り沿いのゆりの木の並木道です。とても良いお天気で、つつじやハナミズキの花も見ごろでした。

 私はと言えば、少し前に学会発表した内容を、目下論文にまとめています。締め切りが近いため、毎日パソコンと資料に向かっています。もっと前にまとめておくべきだったのですが、色々なことが重なり、この時期になってしまいました。ちょうどレポートや卒業研究に取り組む皆さんと似たような状況ですので、参考になりそうなことをいくつか書いてみたいと思います。

拈華微笑 2021 (2)

カテゴリー: 『雲母』について愉快な知識への誘い |投稿日:2021年4月7日

武井美砂(芸術学コース教員) 雲母11月号図版@武井美砂 グッゲンハイム美術館(スペイン、ビルバオ):宇宙船のような建築と花でできた《パピー》  

 皆さんはSNSをどの程度、ご利用されているでしょうか。私はメールとLINEは日常的に使用していますが、TwitterやFacebookなど個人の情報発信型メディアにはこれまでほとんど関心がありませんでした。ところが最近、Instagramには急に関心を持つようになり、いま確認したところでも105件のInstagramをフォローしています。この数が多いか少ないかは分かりませんが、少なくとも私にとっては今年の大きな変化の1つです。それでは何をフォローしているのかというと、私は友人知人のInstagramではなく、純粋にネット上で自分の関心のあるものを見つけてフォローしています。分野で見ると、やはり美術史関係のものが多く、次に植物関係、食べもの関係となっています。そこで今回は私が現在「新規投稿」を楽しみにしている美術史関係のInstagramについて、その活用方法も含めて少しご紹介しましょう。

金子典正(芸術学コース教員)

皆さん、こんにちは。近年、若き日の秦の始皇帝や当時の将軍たちの生きざまを描いた漫画『キングダム』が人気を博していますが、今回は始皇帝より少し前の時代を生きた管仲について少し書きたいと思います。

三上美和(芸術学コース教員)

 皆さん、こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。コロナの感染がおさまらないなか、各地で大規模な水害も発生しています。被災された方々に心からお見舞い申し上げます。  春の学習ガイダンスも延期となり、さぞお困りでしょうが、いずれ状況が好転したときに備え、今できる範囲で進めましょう。皆さんが少しずつでも前に進めるよう、以下にアドバイスします。  

池野 絢子(教員) 「黄金のアデーレ」(2015年)という映画をご存知でしょうか。グスタフ・クリムトの描いた《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I》(1907年・図1)という絵画をめぐる物語です。金地の上に美しく着飾った女性が豪華で装飾的な技法で描かれた、クリムトの代表作の一つであり、大変魅力的な絵画なのですが、映画は制作経緯の話でも、クリムトの生涯の話でもありません。そこに描かれた女性アデーレと、その作品の所有者をめぐる物語です。

拈華微笑2017(2):外国語のススメ

カテゴリー: 『雲母』について |投稿日:2017年8月26日
池野絢子(教員)
 卒業研究で西洋美術史を研究したいと考えていらっしゃる学生さんからたまに寄せられる質問に、「語学に自信がないのだけれど、どうしたら良いか」というものがあります。関心はあるのだけれど、外国語が読めないから、研究対象としては選べない。そう思って西洋美術史をあきらめてしまう方もいるようです。

田島恵美子(教員)  『キュッパのはくぶつかん』という絵本をご存じですか?  キャラクターグッズが販売されていたり、数年前にはこの絵本をきっかけとした企画展*もあり、すでに読まれた方もいらっしゃるかもしれませんね。キュッパという丸太の男の子が主人公の絵本ですが、ちびっこ向けと侮るなかれ、芸術を学ぶ人にとって、なかなか意味深い、示唆的なお話となっています。

熊倉一紗(教員)  みなさん、こんにちは。今回は、新要件の方は選択必修科目でもある「芸術論I-2」について、課題に取り組む際のポイントなどを説明したいと思います。  「芸術論I-2」は、西洋および日本のデザインに慣れ親しむための入門的な科目です。私たちは日常、様々なデザインに囲まれて生活しています。例えば、街中でみるポスターや普段使用する家具や道具、ちょっとした時に読む雑誌の表紙や本の装幀、あるいはほんのりおめかしして出かける老舗百貨店の外装、車のデザインにファッションなど、本当に例を挙げたらきりがありません。この科目は、私たちの身の回りにあるデザインがどのような経緯で成立したのか、主に19世紀から現代にいたるまでのデザインの歴史的な流れを知り、近・現代デザインがどのような表現や造形によって構成されているのか、またどのような技術や要素が盛り込まれているのかについて理解することをめざすものです。

拈華微笑2016(7):マリメッコ展

カテゴリー: 『雲母』について |投稿日:2016年11月26日

熊倉一紗(教員) 豊かな森や湖に囲まれ、ムーミンを生み出し、優れた社会保障制度を維持している国といえば……そう、フィンランドです。フィンランドは、デザインにおいても優れた作品の数々を生み出してきました。そんなフィンランド・デザインを代表する「マリメッコ」の日本初となる大規模な巡回展が現在、開催されています。